和紙造形作家・森田千晶さんの工房を訪ねて
Story
和紙造形作家・森田千晶さんの工房を訪ねて
Introduction
「あさ」を包む透かし和紙。
お香「あさ」を包む透かし和紙。
それは、和紙造形作家・森田千晶さんが、一枚ずつ手漉きで仕上げたものです。
埼玉県小川町で伝統的な「小川和紙」の修行を経た千晶さんの和紙づくりは、和紙の原料である楮(こうぞ)を育てることから始まります。
冬の刈り取りや皮剥き、アク抜きなど、気の遠くなるような工程を一つひとつ自らの手で行う、数少ない作家のひとりです。
千晶さんの工房を訪ね、「あさ」を包む透かし和紙が生まれるまでをたどります。

Process
楮からはじまる和紙づくり。
原料づくりから仕上げまで、すべての工程を自らの手で。
一枚の和紙は、いくつもの手仕事を重ねて生まれます。
楮を育てる
和紙づくりは、和紙の原料となる楮を育てることから始まります。工房の敷地で育てた楮を使い、原料づくりから仕上げまでを自らの手で行います。


晒し、選り分ける
伐採した楮を蒸して皮を剥ぎ、黒い表皮を取り除きます。さらに水の中で、細かなゴミや残った黒皮、硬い部分を一つひとつ取り除きます。



叩く
木槌で繊維を叩き、ほぐしていきます。繊維を細かく分散させることで、均一で美しい和紙になります。
溶き、ネリを加える
叩いて細かくなった繊維を、漉き舟(すきぶね)という水槽に入れます。そこへトロロアオイから採れる粘性のある液体を加え、楮の繊維を水の中で均一に浮遊させます。
これは、均質な厚みに漉き上げるための重要な工程であり、乾燥を終えた和紙を一枚ずつ傷つけずに剥がしやすくする役割も担っています。


漉く
「桁(けた)」と「簀(す)」を使って原料をすくい上げ、前後左右にリズミカルに揺らしながら、紙の厚みを均一にしていきます。



搾る
漉き上げた紙を一枚ずつ丁寧に積み重ね、一晩かけてじっくりと圧力を加えながら、余分な水分を抜いていきます。



干す
一枚ずつ干し板に貼り、天日干しで乾燥させます。ようやく、「あさ」を包む透かし和紙が完成します。

Craft
森田千晶さんの手仕事
レースのような「透かし和紙」
千晶さん自らデザインした繊細な型紙を用いて漉く、レースのような「透かし和紙」。
植物や水、鳥など、自然をモチーフにした模様が、和紙の中に静かに浮かび上がります。

光と風を取り込む作品
和紙という素材の可能性を広げるように、空間作品や立体造形も制作。透ける光や風の動きまでも作品の一部となり、和紙の新たな表情を生み出しています。
千晶さんが手がける幻想的な展示空間は、国内外で高く評価されています。

Profile
森田千晶
和紙造形作家
女子美術短期大学造形学科生活デザイン専攻卒業。アクセサリーデザイン会社を経て、小川町和紙体験学習センターにて講座受講後、同センターに勤務。オランダ美術留学。現在、アトリエ線路脇にて創作活動。
Product
お香「あさ」
太古の昔から日本人の衣食住を支えてきた大麻(おおあさ)。国産麻の麻がら(オガラ・麻の茎)をふんだんに使用した、日本古来の伝統「あさ」の炭のお香です。

楮紙:森田千晶 和紙造形作家
Collaboration with 麻問屋 麻光
100% natural